2011/10/03
現在、Gray建設は米国North Carolina州でSiemens(シーメンス)とCaterpillar(キャタピラ)の大型プロジェクトを進めています。先日、米国製造業の現状および実態を把握するために、New York Times紙のコラムニストJoe Nocera氏がこれらの建設工事現場を訪れました。
Nocera氏が現地を訪問した際に、Siemensの現地代表であるRichard Voorberg氏に、何故ドイツの会社が、この時期に中国ではなく、アメリカに新工場を建設しようと決断したのか理由を聞いてみたところ、Voorberg氏は米国進出に至った理由として、以下を挙げました。
・熟練業では、労働コストの差は大した要因ではない。
・それよりも、輸送費や作業効率の方が重要であり、この種の製造業では米国は中国に対抗できる。
・州政府がオファーしているインセンティブ(優遇措置)が大変魅力的であった。
・地元のコミュニティカレッジが製造業のスキルを強調するクラスをオファーしている。
・インセンティブの一環として、コミュニティカレッジに、進出企業と共同で、企業側が必要とするマシーニング・スキルを習得させるプログラムを新たに導入した。
現在、Gray建設は日本企業を含む数多くの外国企業の新工場を全米で建設していますが、これら外国企業の多くが、上記と同様の理由で米国進出を選択しています。
Nocera氏の記事には、その他にも、米国の製造業について興味深いことが書かれています。原文については、Factory Field Tripのリンクからご覧ください。
左: Caterpillar新工場の航空写真、右: Siemens新工場の建設状況